長野県松本市、国宝松本城に最も近いホテル「松本丸の内ホテル」の朝食レポートです。国の登録有形文化財に指定されているレストラン棟「アルモニービアン」での優雅な朝食を堪能しました。
(2022年12月)
インフォメーション
(2022年12月現在)朝食会場はレストラン棟「アルモニービアン」1階のバンケットホールです。外来での利用も可能ですが、宿泊者料金よりもかなり割高となっています。
朝食ビュッフェ
- 料金:宿泊者¥2,550 / 朝食のみ利用¥3,850
- 営業時間:6:30~9:30(平日)/ 6:30~9:00(休前日・休日・他)
朝食レポート
入店
表通りの「大名町通り」に面したレストラン棟と、通りから少し入った所にあるホテル棟とは連絡通路で繋がっています。言わばホテル棟側は”裏口”にあたります。
レストラン棟の表玄関は大名町通り側にあります。こちらはちょっと敷居が高そうな雰囲気です。
7時過ぎに入店しました。受付でスタッフに朝食券を渡し会場に入ります。席は自由ですが、この日は団体客があり予約席が設けられていました。
このレストラン棟「アルモニービアン」は、旧日本勧業銀行(のち第一勧業銀行、現みずほ銀行)松本支店として1937年に建てられ、以後2003年まで銀行として使用されてきました。銀行移転後は取り壊しの危機に立たされましたが、松本の近代化を象徴する建物であることから市民による保存運動の末、現在のレストラン・ウェディング施設としてリノベーションされています。
長野県の近代建築の代表例の一つとされており、開放感のある高い天井が特徴です。柱や梁などに草木をモチーフにした鏝絵(こてえ)があり、これは建設当時の左官職人の手によるものだそうです。
料理
料理は表通り側に一直線に並んでいます。それでは順番に料理を見て行きたいと思います。
サラダ
最初はサラダのコーナーです。地元安曇野産のほうれん草などが並んでいます。
ハムは信州ハムです。
信州と言えばキノコ。この信州産キノコのペペロンチーノがとても美味しい。
体に優しい蒸し野菜が6種類もあります。
ドレッシングやトッピング類も充実しています。地元松本市の蔵元「丸正醸造」さんのドレッシングがおすすめ。蔵元自慢の味噌・醤油をベースに、こだわりの原料で作ったオリジナルドレッシングで、野菜の味をぐっと引き立てます。
温製料理
続いて温製料理のコーナーです。肉、魚、卵、野菜とバランスの取れたメニューが並んでいます。どの料理も味がしっかりしておりとても美味しいです。
この自家製の信州無菌豚ベーコンが絶品。肉の旨味がジュワっと口の中に広がります。
ご飯・汁物
次はご飯と汁物、和食のおかずなどが並んでいるコーナーです。
汁物はコーンスープと味噌汁。創業1832年の「萬年屋」さんの味噌と、創業1915年の「植田鰹節店」さんの鰹節を使ったこだわりの味噌汁です。
カレーとお粥もあります。カレーはマイルドな欧風カレーです。
ご飯は長野県産「あきたこまち」。個人的には「コシヒカリ」よりもあっさり系の「あきたこまち」の方が好きです。
更に和食のおかずが並んでいます。
信州まつもと豆腐「田内屋」さんの豆腐を使った冷奴と湯豆腐があります。「丸正醸造」さんの醤油と「植田鰹節店」さんの鰹節を添えて美味しく頂きます。
卵は松本市北部の中山間地域、四賀会田産の「会田の卵」。ストレスのない平飼いの鶏から産まれた自慢の卵です。
味が良く染みた里芋煮も美味しいです。
パン・シリアル・フルーツ
パンは3種類と少なめですが、このクロワッサンは絶品です。
定番のシリアルとヨーグルトもあります。
カットフルーツは6種類。信州と言えばやっぱりリンゴですね。
ドリンク
最後にドリンクの紹介です。ジュース、牛乳はピッチャーで提供されています。
ホットドリンクは充実しています。ホットアップルジュースは寒い冬にはもってこい。
最高級セイロンティー「MLESNA」の紅茶が頂けるのがうれしいですね。本日は薔薇と桃の紅茶。
コーヒーはMONMACのマシンで提供。
感想
歴史ある建物の中で頂く、地元の食材を使ったこだわりの料理は、朝から幸せな気分になれること必死です。ホテル朝食ファンの方にはぜひおすすめしたい朝食の一つです。
今回頂いた料理の中で個人的なお気に入りの一品はポトフです。野菜の旨味がギュッと凝縮された絶品、心も体も温まり寒い季節にはもってこいの料理です。
ホテル概要
「松本丸の内ホテル」は松本城三の丸地区、いわゆる”城内”にある唯一のホテルとして観光客に人気があります。
レストラン棟「アルモニービアン」は上部が尖った独特の曲線形状をしたアーチの開口部が正面に7連、両側面と背面に各3連設けられ、外観を特色づけています。
2003年8月にみずほ銀行支店統廃合により銀行としての役目を終え、建物は解体してマンションにする計画があったそうですが、地元有志などの方々による熱心な保存運動によりホテルの一施設として活用する案が浮上、2008年にホテル棟が竣工し「ホテル アルモニービアン」として開業しました。
2013年に現オーナーである扉温泉「明神館」がホテルを買収し名称変更、現在に至ります。
今回はデラックスダブルに宿泊しました。27㎡の客室に160cm幅のベッドが置かれ、かなり広々とした空間でゆったりと過ごすことができます。
なお、宿泊時の様子はYouTubeにアップしておりますのでご覧ください。
松本丸の内ホテル
長野県松本市大手3-5-15
TEL 0263-35-4500
コメント